素人の素人による素人のためのフラッシュライトBlog

本当の無謀とは?

ニュースキャスターの辛坊治郎さんと全盲である岩本光弘さんのペアが
ヨットでの太平洋横断中に遭難し、救助された一件


今回の遭難について、ネットなどでの世論は自己責任であるとか
税金を浪費しただの様々な論調があるが、ここではそれは問題にしない


ヨットが浸水した原因としてクジラではないか?との当人の言葉があり
その瞬間の映像も閲覧したが、確かに衝撃音がする僅かばかり前に
水面に黒い影が現れたのを確認した
素人目だがマッコウクジラの背鰭に良く似ていると思う
大人のマッコウクジラは非常に獰猛で、海の殺し屋シャチでさえ
避けて通るし、船に体当たりすることでも知られている
数年前には九州から韓国を結ぶ高速船がクジラに衝突しケガ人がでたし
冷戦時代のソ連の潜水艦もクジラに衝突して破損している
もし今回の遭難の原因がクジラであれば不幸としか言いようがない...


何にしても辛坊氏と岩本氏は無事救助された
2つの命が救われた事は素直に喜びたい

さて人間には挑戦する本能があると思う
本能としての開拓心や好奇心が今日の人間の高度な文明を築き上げた
源泉と言っても良い
現代では地球が丸いことも分かっているし、マリアナ海溝の最深部にも到達している
21世紀のこの時代にあえてヨットでの太平洋横断という「冒険」に踏み出す
価値と必要性があったのかどうかは意見の分かれるところであろう


「無謀だった」

こう言う意見もあるかもしれない

...


一つ例を挙げよう

中央アルプス(木曽山脈)の千畳敷カール(2612m)へはロープウェイにより
お金を払えばハイヒールの女性でも楽に到達できる

Senjyojiki.jpg
                             千畳敷カール

ここには7月末まで残雪があり、高山植物のお花畑は来る者を
楽しませてくれる天空の楽園である

しかしこの千畳敷カールは日本100名山のひとつ「木曽駒ヶ岳」や
氷食尖峰「宝剣岳」の登山口でもある
そのため積雪期にはヘルメットやザイル、ワカンなどを装備した本格的登山者が
「雪訓」に訪れ、夏のハイシーズンには色とりどりのザックやウェアを身に纏った
多くの登山者が訪れる。ロープウェイも早朝から順番待ちである


登山者以外の者もこのカールまで来てお花畑を散策するだけであれば問題はない
しかし多くの登山者が続々と九十九折の登山道を高峰目指して登って行くのを
脇で見ていて、自分も登りたくなったのか、ジーンズにコンバース、
もしくはビジネスシューズやローファーを履いているただの観光にきた人間が
登山者と一緒に山登りをはじめてしまう事が良く見られると言う

ハッキリ言ってこれは非常に危険だ

普通の運動靴しか履いていなくとも、とりあえずは登れてしまう
しかしひとたび急な雨に遭遇したりすれば、急激に体温は奪われ
即行動不能に陥る。ヤッケ(雨ガッパ)を持っていないからである

山の天気は急に変わると良く言われるが、これには少しも誇張はない
晴天だったのが5分でガスに包まれ10分後には雷雨になるというのは
山では良くあることである
それに適切な量の飲料水もなければ脱水症状にもなろう

ろくに準備せずに気の向くまま登山をはじめてしまうこの行為こそ
無謀と呼ぶべきものであり、自業自得とはまさにこの事であろう


それに比較して辛坊氏の場合はどうであろうか?
ヨット歴は申し分ないし、準備も周到に重ねてきたであろう
そこまで言って委員会の副委員長にピンチヒッターとして駆り出された
関係で事前の訓練はもしかすると十分ではなかったかもしれないが
少なくとも海上自衛隊に救助されるまでに身を寄せていたライフラフト(救命ボート)が
適切に装備され、短時間でこのライフラフトに乗り移れたのも練度の高さが
あってこそではないかと思う

本当の無謀とは、ろくに準備もせず後先考えずに行動することである
入念に準備をし、リスクマネジメントをしっかり熟慮した上での
遭難は結果論でしかない
もちろんこれにより批判を免れるわけではないが...


今回の彼らの挑戦は不幸にも志半ばで頓挫してしまったが
小生は前向きに捉えたい
何かを得るためにはリスクはつきものである

先述の通り現在の我々の文明がここまで発展し、人間を人間たらしめているのは
飽くなき好奇心・開拓精神である

もし人類がチャレンジ精神を失えばどうなるか?
その文明は停滞どころか後退をはじめることになる

そう言う意味で現代において、あえて必要が無いものに命をかけて挑戦する
その精神は高く評価したいと思う


少なくとも小生は命を懸けて何かに挑戦する勇気はない


※困難な気象条件の中、救助にあたった自衛隊員の方にも敬意を表する


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2013-06-24 : 登山 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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肥後ノ守(ひごのかみ)

Author:肥後ノ守(ひごのかみ)
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